泣けて泣けて仕方なかった経験

画期的な商品だったと今でも思っています。
個性的な物だったので個人特定のために商品名は言えませんが、暮らしに便利なあの雑貨を作っていました。
最初は順調で雑貨屋やスーパーなどに卸しをして、ついに長年の夢叶って自分の事業を軌道に乗せることができたと喜んでいたのですが、しばらくの後に返品の嵐。

 

一時的にネットか何かで話題になっていたようなのですが、ブームが過ぎてまったく売れなくなってしまったようです。
ブームが過ぎて残ったのは、借金まみれで事業失敗、もう死にたいと毎日考えていました。
従業員もいましたし、家族もいます。
従業員には給料が払えなくなるということで辞めてもらいました。

 

がらんとしたリースのオフィスに積まれた返品と売れ残りの箱を崩して商品をゴミ袋に詰めながら、自分の夢を捨てているようで涙が止まりません。
いい歳をした男が一人昼間のオフィスで泣きながらゴミ袋をガサガサ言わせている。
その自分の姿が情けなくて、また泣けるのです。

 

借金まみれ、手元にまったくお金がないという状態になり、煙草どころか缶コーヒーさえもったいなくて買えない状態で、精神的に疲弊していきました。
事業失敗で死にたいとも考えましたが、家族のことを思うと逃げ出すわけにはいかないと何度も踏みとどまりました。
自分のことならまだしも家族にも苦しい借金生活を強いらなければならないということが申し訳なくて、あの頃は人生のなかでも、死にたいと泣いていた時期だったと思います。

 

 

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死にたい 借金